「売掛保証・決済のIT化を」ラクーンフィナンシャルがカスタマーサクセス実現のために取り組むCX戦略

ITを活用した売掛保証サブスクリプションサービス「URIHO」と決済代行サービス「Paid」を運営されているラクーンフィナンシャル。
サービスの基本的な部分から、よりよい「CX」を実現するための取り組みやカスタマーサクセスへの取り組み、そして事業を通じて実現したい思いまで、丁寧に教えていただきました。
(取材は6月にオンラインで行わせていただきました。)
- 1. インタビュイーのご説明
- 2. まず、URIHOのサービスの概要を教えてください。
- 3. 次に、Paidのサービスの概要を教えてください。
- 4. なぜURIHOを展開されたのでしょうか?
- 5. 続いて、なぜPaidを展開されたのでしょうか?
- 6. それでは当メディアの特徴であるCXに関してお伺いします。現在URIHOでは、どのようなCXを上げる取り組みをされていますか?
- 7. それでは現在Paidでは、どのようなCXを上げる取り組みをされていますか?
- 8. 今後URHIOではどのような取り組みをしていきたいですか?
- 9. それでは今後Paidではどのような取り組みをしていきたいですか?
- 10. それでは最後に、松田様と小俣様の事業を通じて実現したい想いを、お聞かせください。
- 11. 編集後記
インタビュイーのご説明
- 松田大介様(URIHO・執行役員 兼 東京営業部部長・サムネイル右側)
- 小俣淳様(Paid・東京営業部 チームリーダー 兼 課長代理・サムネイル左側)
まず、URIHOのサービスの概要を教えてください。
―松田様
売掛金の保証サービスです。
企業間取引における売掛金を保証することで、焦付きと言われる、倒産や入金遅延が起きた際の実損を無くすことができます。
売掛保証は、入金が後になってしまう売掛取引が主流の日本のビジネスにおいて不可欠です。
コロナウィルスの影響もあり、3月4月の問い合わせ件数は2倍に増えています。
連鎖倒産を防止するという意味合いでも、ご検討いただけることが多いです。

参考:https://www.raccoon.ne.jp/company/service/uriho.html
次に、Paidのサービスの概要を教えてください。
―小俣様
URIHOが中小企業の保険のようなものであるのに対して、Paidは企業間取引向けの決済サービスです。
当社が、加盟企業(請求側)とメンバー(支払側)の間に入るような形をとり、請求業務(与信管理、入金確認、未入金時の督促)と保証をさせていただきます。
業務効率化と未回収リスク削減の側面から企業様のビジネス課題の解決にご利用いただいています。
小規模事業者の方々の与信審査は難しく、大企業の方々の場合と比べて、よりいっそう与信ノウハウが重要となります。
与信ノウハウがある当社だからこそ実現できたサービスとなっています。

参考:https://www.raccoon.ne.jp/company/service/paid.html
なぜURIHOを展開されたのでしょうか?
―松田様
売掛金に保険を掛けられるサービスは以前からあり、弊社も展開してきたのですが、大企業向けの商品設計であり、中小企業が利用できるようなサービスではありませんでした。
しかし、ベンチャー企業や中小企業の皆様にこそ、安心して事業に取り組んでいただきたい。
そこで、ラクーンのノウハウであるEC事業と金融業のノウハウを掛け合わせることで、中小企業に特化したフィンテックサービスを開発することができました。
既存のサービスにはない、自動化を実現し、同業他社と比べてもリスクを積極的に取っていると自負しています。
大企業向けのサービスは導入に数百万円かかってしまう中で、9,800円から始められる手軽さを実現し、多くのお客様にご満足いただいています。

続いて、なぜPaidを展開されたのでしょうか?
―小俣様
日本の企業間取引では請求書払いが一般的なのにも関わらず、不都合な点が多かったためです。
例えば、取引先を広げようと思った時に、既存のリソースでは対応しづらいことがあります。
決済業務は定型的ですが多大なリソースを割かなければいけないため、効率化を求める方も多いです。
大量の小口取引をこなされる事業者様などは、未回収が起きても回収に自分たちで向かうことが難しい場合もあります。
また、近時コロナウィルスで盛んになっていますが、印刷、発送、捺印などの必要があるために、リモートワークしづらい点も挙げられます。
そういった方々の不都合を改善するためのサービスとして開始されました。
それでは当メディアの特徴であるCXに関してお伺いします。現在URIHOでは、どのようなCXを上げる取り組みをされていますか?
―松田様
お客様との丁寧なコミュニケーション、お問い合わせの解析、これまで蓄積したノウハウに基づく数値分析による業務改善への落とし込みはもちろん行っています。
そして売掛保証という聞きなれない、分かりにくいサービスを、より分かりやすく伝えるために日々努力と改修を行っております。
それでは現在Paidでは、どのようなCXを上げる取り組みをされていますか?

―小俣様
お客様からの要望や日頃サービスを提供していく中で感じる「違和感」について検討するミーティングを隔週で行っています。
サービスについて分かりづらくなってしまっている箇所や仕様について、まずはPaid運営チームのメンバーから気軽に意見をもらって責任者で議論していく形です。
発案者が検討・実行するケースもありますが、適材適所で検討をすすめることで気軽に問題提起できる環境をつくっています。
今後URHIOではどのような取り組みをしていきたいですか?
―松田様
サービスを深く理解されておられるお客様ほど、サービスにもご満足いただけることが多いので、字が多い、言葉が難しいなど問題は山積みですが、今後は動画やチュートリアルなどを作成し、より理解度を向上させていきたいと思います。
またより多くのお客様にご利用いただくために、いっそう営業活動にも注力していきたいと思っています。実際、全国の地銀の皆様との提携も進めております。
それでは今後Paidではどのような取り組みをしていきたいですか?
―小俣様
より多くのお客様にご満足いただくために、カスタマーサクセスにより一層力を入れて行きたいと思っています。
技術的・人的なリソースの最適化や、各人のスキル向上を進めていきます。
そしてサービス改善の頻度を向上し、よりサービスへの理解を深めていただくための情報発信を行っていきたいと思っています。
それでは最後に、松田様と小俣様の事業を通じて実現したい想いを、お聞かせください。

―松田様
今だ中小企業の90%以上の経営者の方は、『売掛金に保証を掛けることができる』ということを、知らないと思います。
まずはURIHOを通して全国の企業様に売掛金に保証を掛けることができるということを知ってもらう、そして日本の商習慣をより良い方向に向けていき、最終的には日本経済の活性化に貢献できればと思っています。
―小俣様
新たな一歩を踏み出す企業の皆様のお役に立てるサービスでありたいと思います。
新規事業を立ち上げたいと思っても、請求業務が大変でなかなか挑戦できない企業の方々も沢山おられます。
そんな時に、Paidをご利用いただき、その挑戦をサポートできればと思います。
編集後記
ラクーンフィナンシャルの松田様と小俣様に、売掛保証サービス「URIHO」と決済代行サービス「Paid」に関して教えていただきました。
聴き慣れない単語も分かりやすく解説していただき、言葉の端々からお二人が熱い思いを持って事業に取り組まれていることが伝わってきました。
これからも、ITを通じて日本の商習慣をより良い方向に変えていただきたいです!
松田様、小俣様、お忙しい中インタビューにご協力いただきありがとうございました。
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