商品分析の”正しい方法”は?商品分析を進める4つのステップを解説

「市場をリサーチしたいが、正しい調査方法が分からない」
「売り上げ目標を達成するため、業務にデータを取り入れたい」
「自社商品の強み/弱みを客観的に評価したい」
このようなお悩みをお持ちの方には、”商品分析”という手法がおすすめです。
商品分析とは、自社の製品をデータに基づいて分析し、現在の市場での立ち位置を把握すること。
商品分析を実施することで、売上拡大や新規顧客の獲得、新規戦略の立案につながります。
この記事では、自社の商品を正しく分析する方法がわからないという方に向けて、商品分析の目的とメリット、方法から実際に使われているツールの種類まで、くわしく説明していきます。
そもそもなぜ商品分析が必要なのか?

ひと言で言い表すなら、「企業の収益改善につながる」からです。
では、なぜ、商品分析をすると企業の収益改善につながるのか。
具体的な事例を踏まえて見ていきましょう。
商品分析によるメリット

収益性の高い商品が分かる
一般に「商品の売上の8割は、全商品銘柄のうちの2割で生み出している」と言われています。
どの商品が全体の売上の8割を占めているのかを把握することで、その後の販促戦略に役立てることができます。
商品の特徴が客観的に理解できる
自社の商品をデータを用いて分析することで、自社製品を客観的に評価することができます。
客観的に評価することで、今まで見えてこなかった改善点が見つかり、より良い商品を提供できます。
反対に、強みを見つけてそれを伸ばすこともできるでしょう。
自社商品の市場での立ち位置わかる
自社商品の分析を行うことで、競合他社との差異がわかります。
また、自社商品の売れ行きの変化を把握することで、現在の商品がライフサイクルのどの位置にいるのかがわかります。
現在の市場のニーズを把握することで、新商品の施策立案や、現行商品のアップデートの判断材料になるでしょう。
具体的な商品分析の手法4つ

ここまで商品分析の概要、メリットを紹介してきました。
ここからは商品分析を実行するにあたって、現在多く使われている手法を紹介します。
アソシエーション分析
アソシエーション分析は、大量のデータを分析して有用なパターンや法則を見つけ出すデータマイニングの分析手法のひとつです。
「支持度」「確信度」「リフト値」の3つの指標をもとに、顧客のWeb閲覧履歴や行動パターンなどを分析し、クロスセルやアップセル、CVRの向上などに活用されます。
バスケット分析
バスケット分析は、上述したアソシエーション分析の一種で、購入商品ごとの関連性を見つける分析手法です。
主に、店舗の商品陳列やECサイトのレコメンドなどに活用されます。
有名な例は、1992年の米国のドラッグストアで行われた調査。
このドラッグストアでは、25店舗の120万個の買い物かごの中身のデータを分析した結果、「金曜の夕方5時から7時に、おむつとビールを一緒に購入する30代から40代の男性客が多い」ということが明らかになりました。
このように、バスケット分析では顧客の購買記録を横断的に分析することで、商品間の隠れた相関関係を掴むことができます。
ABC分析
ABC分析は、ABCの3つの指標で商品をランク付けし、商品を重要度ごとに並べる手法のことです。
メリット①で説明した「商品の売上の8割は、全商品銘柄のうちの2割で生み出している」という法則は、売り上げを軸としたABC分析をすることで実証することができます。
在庫管理や品質管理、得意先管理などに重点的に販促をかける商品を決定する際に使えます。
4P分析
4P分析とは、「Product(製品)」、「Price(価格)」、「Place(流通)」、「Promotion(販売促進)」という4つの観点から企業戦略を策定するための分析手法です。
マーケティング領域において、施策立案をする際によく用いられる手法です。
近年では、これに「personal」「Process」「Physical Evidence」の3つのPを加えた7P分析も用いられています。
商品分析のフロー

①目的の明確化/仮説立案
商品分析の最初のステップは、自社商品がどのように売り上げに貢献しているのか、顧客ニーズをどのように満たすか、顧客にとってのメリットは何かを仮説立てることです。
仮説に従い検証を進めることで、データ活用で何を実現したいのか、データに向き合う目的を常に意識することができます。
②データの収集
仮説を立てた後は、商品の売上を実際に収集します。
このとき、「どのような指標のデータが必要なのか」を仮説に合わせて選択しましょう。
③ツールによる分析
得られたデータをCDP、BIツールなどを用いて分析します。
データを可視化したいのか、顧客ごとに購買記録を管理したいのかなど、実行したい分析の種類によってツールを使い分けることが肝要です。
こちらの記事にカテゴリごとの分析ツールをまとめています。合わせてお読みください。
④仮説検証
①で立てた仮説は正しかったのか、実際に検証を行います。
ここでは、欲しいデータが得られないことも多々あるため、仮説を適宜、修正しデータの収集をし直すこともあります。
自社商品の特徴を再確認し、売上アップにつなげよう

今回は自社の商品をデータを用いて分析する重要性について紹介していきました。
商品を分析することで、自社商品の強みや弱み、注力すべき点など、さまざまな姿が見えてくるでしょう。
今回の記事が自社商品の価値を再度考えてみるきっかけになれば幸いです。
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