マーケティングなどのビジネスシーンで使えるデータ分析手法14選

現代において、マーケティングや経営の意思決定にデータ分析を取り入れることは必須になりつつあります。
一方で、データ分析で何ができるのか、イメージが掴みにくいという問題もあるでしょう。
ここでは、ビジネスシーンで活用しやすい代表的なデータ分析手法について簡単に解説します。
データ分析の活用イメージを広げる参考にしてください。
データ分析は目的に合わせて手法を選ぶことが重要

データ分析を行うには、目的が決まっていることが重要です。
最近はBIツールの普及によって、データを解析すること自体のハードルは下がっています。
しかし、闇雲に分析をしたのでは有益な結果は得られません。
データ分析を成功させるには、目的が定まっていることと、目的に合わせて手法を選ぶことが大事です。
それには、どのような分析手法があるのかを知っておくことも必要になります。
分析手法を知っていれば、目的に合わせて適切な手法を選べ、データ分析でどのようなことができるのかのイメージもつきやすくなります。
顧客や市場を理解するのに役立つデータ分析手法

デシル分析
購買履歴データをもとに、購買金額の高い顧客から順に10等分にグルーピングして、顧客の購入金額比率や売上構成比を分析する手法です。
売上貢献度の高い顧客層を特定することができます。
これにより、プロモーション費用を売上貢献度の高い顧客に集中投下するなど、限られたリソースをどのように配分するかを決定する根拠のひとつとして使うことが可能です。
たとえば、500人の顧客をデシル分析した結果、上位3グループで売上の80%を構成していた場合、3グループのみにプロモーションを行ったり、3グループをメインターゲットとしたプロモーションを行うことで高い効果が見込めます。
エクセルでも簡単に分析でき、比較的取り入れやすい手法です。
RFM分析
デシル分析よりさらに詳しく、以下3つの顧客情報を収集して分析する手法です。
- Recency(リセンシー):最新購買日
- Frequency(フリークエンシー):購買頻度
- Monetary(マネタリー):購買金額
顧客全体から新規顧客や優良顧客、顧客の離反などを把握することができます。
最新購買日を要素に入れているため、過去に高額商品を一度買っただけの顧客が優良顧客とみなされてしまうデシル分析のデメリットを回避することができます。
たとえば、新規顧客限定キャンペーンや最終購買から期間が空いている顧客限定キャンペーンなど、より具体的にターゲットを絞ったプロモーションを打つための根拠を導くことが可能です。
一方、解析要素が多くなるため、使いこなすには知識と経験が必要とされます。
CTB分析
3つの指標を使って顧客をグルーピングし、顧客がどんな商品を購入するのかを予測する分析手法です。
- Category:商品を大分類と小分類に
- Taste:色や形などのデザインやサイズなど
- Brand:メーカー、ファッションブランド、キャラクターなど
RFM分析やデシル分析が定量的なのに対して、CTB分析は顧客の趣味嗜好など定性的な分析をするのが特徴です。
クラスタごとに合わせてレコメンドする商品を変えたり、発行するクーポンを変えたりするなど、顧客ニーズに合わせた施策を打つことができるようになります。
また、自社の顧客ニーズやペルソナを明らかにできるため、潜在顧客に対してのマーケティング施策立案にも活用できます。
テキストマイニング
インタビューやアンケートなどで得た文字データを整理し、統計的に見える化するデータ分析手法です。
SNSの書き込みや記述式アンケート、コールセンターの対応履歴などを分析するのによく使われます。
膨大なデータを解析することで、顧客の本音やキーワードの発見など、顧客ニーズや売れない原因の究明に役立てることができます。
たとえば、コールセンターへの問い合わせの多い内容を特定することで、Webサイトやチャットボットで回答できるよう対応すれば、対応工数が減り、顧客満足度も向上させることが可能です。
toC事業で顧客の声がたくさんあるケースで活用すると、解析工数の削減、有効なデータが導きやすい手法です。
クロス集計分析
アンケート分析の基本として使われているのがクロス集計です。
2〜3種類の項目の相関やトレンド把握などに使われます。
たとえば、性別による満足度の違いや年齢ごとの満足度、利用金額と満足度の関係など、項目同士の相関の有無をデータから導くことができます。
項目の掛け合わせとしては以下3つのパターンに分けられます。
- カテゴリー×カテゴリー
- 数量×カテゴリー
- 数量×数量
相関を調べる項目を複雑にする場合には、サンプル数の偏りに注意が必要です。
性別と年齢層、満足度の分布を把握しようとしたときに、20代のアンケートは多いが40代のアンケート回答が少なく、特に女性の回答が少ないなどの偏りがある場合、分析結果の正確性が落ちてしまいます。
主成分分析
主成分分析もアンケート結果の分析などによく使われるデータ分析手法です。
よく利用されるのは顧客満足度やブランドイメージ調査など。
多くの指標(変数)をまとめて新たな指標に変換し、データをわかりやすくしてくれます。
顧客が重視する点の予測ができるため、商品開発やマーケティング施策の立案に利用できます。
施策のアイデアを発見するのに役立つデータ分析手法

クラスター分析
クラスター分析は、大きな集団の中から似たもの同士を集めて、いくつかのグループ(クラスター)に分けるデータ分析手法です。
ターゲット分析やブランドのポジショニング分析に使われることがよくあります。
メリットとしては、グループ分けすることでこれまでには見えてこなかった顧客の分類ができること、似たもの同士に分類することでワントゥーワンマーケティングに近い施策ができるようになることです。
たとえば、クラスターごとにDMやメールの内容を変えることで、マーケティング施策の効果を高めることができます。
アソシエーション分析
複数の事象の関連性を見つけて仮説を立てることができるデータ分析手法です。
マーケティングで利用される代表的手法であり、適用できるシーンも幅広くあります。
関連は商品ごとだけでなく、気温と商品の関連性、天候と商品の関連性などの分析も可能です。
たとえば、平均気温が15℃を下回るとおでんと肉まんの売上が上がるなど、定量的な数字で把握することができれば、在庫管理やプロモーションに生かすことができます。
クロスセルやアップセル、CVRの向上などに活用される手法です。
バスケット分析
アソシエーション分析の中でも、POSデータやレシート、トランザクションデータなどを分析するのがバスケット分析です。
購入商品ごとの関連性を見つけるのに適しています。
有名なのは、おむつとビールの関連性。
家族におむつの買い物を頼まれた男性が一緒にビールも購入していくことが多いという関連性を示したものです。
これはスーパーの膨大なPOSデータから、おむつとの関連性の高い商品を導き出した結果です。
店舗の商品陳列やECサイトのレコメンドなどに活用して、売上向上のための施策を立てるのに役立ちます。
ABC分析
3つの指標で商品をランク付けし、重要度ごとに並べるデータ分析手法です。
在庫管理や品質管理、得意先管理などに利用されます。
パレートの法則と関連が高く、8割の売上に貢献するのは2割の商品や要素と考え、その2割を見つけるための分析をするということです。
重要なものが明確になるため、重点的に販促をかける商品を決定する、影響の少ない商品の在庫を減らす、といったことに使える手法です。
将来の予測に役立つデータ分析手法

決定木分析
複数の仮説を段階的に繰り返し検証して、樹形図を作成していき、将来の行動を予測するのが決定木分析です。
顧客情報と予測したい顧客行動を変数として設定して、行動を予測します。
樹形図になっているので結果がわかりやすく、データの解釈が容易で人によってぶれにくいというのが大きな特徴です。
リピートする顧客セグメントや離脱要因、高額商品の購入やアップセルが可能な顧客セグメントの予測など活用できます。
重回帰分析
ある結果に対して、どの要因がどの程度影響しているのかを分析することができるのが重回帰分析です。
反対に、広告費と売上の因果関係など、1つの要因についての関連については単回帰分析と呼ばれます。
たとえば顧客満足度について仮説を導き出したいときに、サービスの品質や価格、営業対応、購入後の対応など、複数の要素から影響度が高いものを探して重点的に改善を行うことが可能です。
求める結果に対して影響度の高いものがわかるため、施策の効果予測が立てやすくなります。
ロジスティック回帰分析
複数の関連要素を分析して、YESかNOで答えられる問題の将来予測ができるデータ分析手法です。
たとえば、DMを受け取った顧客が商品を購入するか購入しないかの予測などに利用されます。
重回帰分析と似ていますが、重回帰分析は結果の値を予測する、ロジスティック回帰分析は結果の起こる確率を予測する、という違いがあります。
購入者が特設サイトを見た、見ていないなどのデータを取っていれば、ロジスティック回帰分析をして施策の効果分析ができ、次回以降のプロモーションの予測精度を向上させることができます。
判別分析
対象者に関するいくつかのデータから、対象者がどのグループに入るかを判別して将来の結果を予測する分析手法です。
たとえば、いくつかのデータをもとに見込み顧客が契約するかどうかを判別したり、アンケートデータをもとに、顧客がサービスに満足しているのか満足していないのかを判別したりできます。
既存顧客のカテゴリ分け資料や見込み客の成約しやすさによる分類、セールス効率化などに利用されます。
データ分析は目的が大事! 手法にとらわれすぎない

ビジネスシーンで利用できるデータ分析手法を紹介しました。
今回、紹介したデータ分析手法だけで14種類あります。
これらはデータ分析手法の一部で、実際にはもっと多くの手法が存在します。
手法の選択やデータ分析が成功するかどうかは、目的が明確になっているかどうか。
手法にとらわれすぎずに、目的を達成するために何ができるのかという参考にしてください。
ツールを導入すれば分析を簡単に行うことができるので、専門的な人材がいなくい場合でもデータ分析を少しずつ取り入れてみることをおすすめします。
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