【サマリーレポート】サブスク事業者必見!顧客視点で実現する事業成長とは

【サマリーレポート】サブスク事業者必見!顧客視点で実現する事業成長とは

有名サブスク企業のキーパーソンを迎え「顧客視点で実現する事業成長」について振り返るパネルディスカッションが、2021年2月26日にオンライン開催されました。

本イベントは、サブスクリプション事業を運営する企業はもちろん、CXの視点から見たLTV改善にこれから注力しようと考えているビジネスパーソンに向けた内容となっています。

パネルディスカッションは、モデレーターによる「サブスクリプションにおいて重要なこと」にはじまり、パネリストからは「顧客ロイヤリティの取り組み」「これまでの成功/失敗体験」「各サービスが考えるCX」などが議論されました。

イベント概要

サブスクリプションにおいて、顧客ロイヤリティの向上は非常に重要なテーマです。なぜなら顧客がサービスを継続する期間が長いほど収益は上がるためです。

そこで今回は「顧客ロイヤリティ」をキーワードに有名企業の責任者をお迎えし、事例や体験談を踏まえたパネルディスカッションを開催。登壇者がテーマに沿って議論を交わし、その知見にリアルに触れることができる90分となりました。

登壇者紹介

今回、以下皆様にご登壇いただきパネルディスカッションを開催しました。

 

株式会社ニューズピックス マーケティング責任者 
菊地 幸司氏 (パネリスト)
これまでのキャリアではWeb制作や新規事業開発を担当。Eコマース事業の立ち上げと黒字化、グローバル市場でのデジタルマーケティング戦略立案など、デジタルマーケティング全般を支援する経緯を持つ。
2017年12月より現職。同社マーケティングでの責任者を務める。

 

株式会社エアークローゼット​ 社長室長 執行役員 CSO 兼 マーケティンググループ長​
石川 桂太 氏 (パネリスト)​
野村総研のインド支部から社会人経験をスタートさせる。その後M&Aアドバイザーとして活動を経て、2015年6月に同社理念に共感しベンチャーへ参画。
現在は全社の戦略策定を担うとともに、新規事業/アライアンス・事業推進・解析/データサイエンスを管轄。2018年4月からマーケティンググループを立上げ、同社の成長を加速させている。

 

株式会社KiZUKAI 代表取締役CEO 
山田 耕造 (モデレーター)
CXに特化した専門ベンチャー企業、株式会社KiZUKAIの代表取締役。
CRMコンサルティングとして国際的大手企業に介入、事業戦略に関わるプロジェクト経験実績を持つ。カスタマージャーニーなどのコンサルティングで得た分析ノウハウを切り出し生まれた、日本初のAIを用いたLTV・解約率改善ツール「KiZUKAI」を提供している。

印象Topic1【顧客ロイヤリティの取り組み】

●株式会社エアークローゼット 石川 氏

・顧客の嗜好に合ったものをどれだけ届けられるかがポイント。顧客からのフィードバックを丁寧に分析することで、顧客としては続ければ続けるほど「自分好み」になっていく仕組みが重要ではないか。

・次回のリクエストを反映しつつ、顧客の嗜好にフィットする提案を繰り返していくことでロイヤリティを高めていく「顧客の感情・嗜好のDX」が必要。

●株式会社ニューズピックス 菊地 氏

・読みたい記事があるかどうかが問われているため、最初の1週間~1か月の顧客体験が鍵となる。最初の体験をいかに高めるかが重要ではないか。

・トライアル中に、そのタイミングで一番ホットな話題や人気記事などおすすめ記事を紹介することが必要。

・その中でも、顧客求めているコンテンツが「記事なのか?動画なのか?」についても丁寧に分析して、顧客の求める体験を届けることが重要ではないか。 例えば「動画が実はラジオのような使われ方をしている」ことが判明した。そこに気づく気づかないの差異は大きい。

印象Topic2【これまでの成功/失敗体験】

●株式会社エアークローゼット 石川 氏

・顧客体験をつくり込むにあたり、配送の箱の細部にまでこだわり、サービス提供を開始した。サービスを続ける中で、顧客にとって受け取り時に嬉しい体験と返却時に求める体験が異なることが見えてきた。受け取り~返却まで、それぞれの顧客の姿を知ることで、最適な荷姿を追求することが重要ではないか。

・洋服の包装の外箱や開き方などの細部にこだわって作ったボックスがあったが、お客様が持ち運びしづらいという問題があったり、袋の色味なども、お客様の声を元に改善を繰り返している。

UX=顧客の感動。但し、顧客の期待に応えることに留まらず、顧客の期待を越えることを目指したい。

●株式会社ニューズピックス 菊地 氏

・アプリのリニューアルを実施したところ、ライトユーザーには好評だったものの、ヘビーユーザーにとっては「使い慣れた機能が使えなくなった」というものに。機能改善は必要な挑戦である一方、ずっと使い続けてくれている顧客の使用感への深い理解も重要ではないか。

・固定観念として、顧客のビジネスモードがオンのときに需要のあるサービスだと理解していた。しかし動画においては、ビジネスモードがオフの時に視聴されていることが見えてきた。音声だけで情報取得している顧客も増えており「提供側の想定と異なる使い方によって、顧客満足が生まれている」といった部分に新たなビジネスチャンスを感じている。

編集後記

上記では書けないような具体的な失敗談もお伺いすることができ、非常にパネリスト間で盛り上がりました。

顧客ロイヤリティが高まれば解約は防止されLTVも向上できると理解しつつも、実際にどのような施策を打ち出せば顧客ロイヤリティは向上するのか?これまでイメージできなかった担当者も多いのではないのでしょうか。

登壇者のお話を通じて、サブスクに共通しているのは「DXを通じて顧客の嗜好・心理状態をいかに可視化していくか」が重要であることが見えてきました。

解約率/LTV改善施策を実施する中で効果が実感できなかった方も、自社サービスの提供価値を改めて振り返り、次のアクションに繋がるヒントが得られる90分になったのではないでしょうか。

 

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