DX(デジタルトランスフォーメーション)とは?メリットや失敗しないための3つのポイントを紹介

- 2020.08.20
- CXノウハウ デジタルトランスフォーメーション
- DX, とは
DXという言葉やその重要性について耳にしたものの、そもそもDXがどのようなものなのか、詳しくはわからない方も多いのではないでしょうか。
本記事では、DXの意味や注目されている背景を紹介。
導入するメリットや、導入をして失敗しないために押さえておきたいポイントまで解説します。
これからDXの導入を検討している方は、本記事を参考にしてみてください。
DX(デジタルトランスフォーメーション)の意味とは?

DXとは、デジタルトランスフォーメーションの略。
2004年にスウェーデンのウメオ大学教授であるエリック・ストルターマン氏によって提唱された「IT技術の進化、浸透が人々の生活をより良く豊かに変化させる」という概念です。(※)
※参考:https://www.soumu.go.jp/johotsusintokei/whitepaper/ja/h30/html/nd102200.html
また、経済産業省の『デジタルトランスフォーメーションを推進するためのガイドライン』によると、
「企業がビジネス環境の激しい変化に対応し、データとデジタル技術を活用して、顧客や社会のニーズを基に、製品やサービス、ビジネスモデルを変革するとともに、業務そのものや、組織、プロセス、企業文化・風土を変革し、競争上の優位性を確立すること。」
引用:https://www.meti.go.jp/press/2018/12/20181212004/20181212004-1.pdf
と、定義されています。
つまり、DXとは進化するIT技術をビジネスに活用し、業務そのものや仕組みを変え、市場に対応し勝ち残っていくために必要な考え方だといえるでしょう。
DXが注目されている背景

DXが注目されるようになった背景には、IT技術の発展、そして、総務省や経済産業省の白書があります。
特に、経済産業省が2018年9月に発表した『DXレポート ~ITシステム「2025年の崖」克服とDXの本格的な展開~』で「デジタルトランスフォーメーションを実現できない場合2025年以降、最大12兆円の経済損失が生まれる」とされたことから、大きく注目を集めました。
IT技術が目まぐるしい進化を遂げている中、DXを実現し、社会の進化に取り残されないように発展することは、企業だけでなく国・政府にとっても必須だといえます。
そのため、DXは国も推奨している取り組みとして注目されています。
DXを行う3つのメリット

企業がこれからの時代の変化に対応し、市場で勝ち残っていくためにはDXを実施することが欠かせません。
では、DXの導入で具体的にどのようなメリットがあるのでしょうか。
主なメリットを3つ紹介します。
1.業務改革・効率化に繋がる
DXを行う1つ目のメリットは、業務改革や効率化に繋がることです。
新しい技術を導入することで、オペレーションをより簡潔に変化させることが可能。
結果、業務改革や効率化に繋がります。
労働人口の減少が社会問題となり、人手不足に悩まされる企業、それに伴う人件費の増加に悩まされる企業も増えてきます。
新しい技術を導入することで人手不足の解消や、人件費を削減できることもDXを行うメリットだといえるでしょう。
また、AIによって代行できる単純作業は機械が行うことにより、人間はより本質的な業務に集中できるようになることもポイントです。
2.カスタマーエクスペリエンスの向上
2つ目のメリットは、カスタマーエクスペリエンスが向上することです。
最新の技術を利用することは、企業にとってメリットがあるだけではありません。
技術の向上にともなう製品やサービスの品質向上、より精度の高いデータの分析を行うことでのパーソナライズなど、顧客にとっても、よりよい体験を提供できます。
3.新しいサービスやイノベーションが誕生する
3つ目のメリットは、新しいサービスやイノベーションが誕生することです。
音楽が聴き放題になるサブスクリプションサービス、IoTを用いて肌データから必要な成分を判断し、個人にあわせたスキンケアをパーソナライズして提供するサービスなど、DXによって新しいサービスも次々と生まれています。
最新の技術を導入することで生まれたサービスは、顧客にとっても価値があり、競争優位性も高いサービス・製品だといえるでしょう。
DXを失敗させないための3つの注意点

DXを実施することはメリットばかりのように思いますが、ただDXを行うだけでは失敗するリスクも大きいものです。
会社の規模や、実施の範囲にもよりますが、大きな投資が必要になることも多いもの。
実施前に、失敗を避けるためのポイントを押さえておきましょう。
1.システムを導入を目的にしない
DXを失敗させないための1つ目のポイントは、システムの導入を目的にしないことです。
システムの導入だけを目的にすると、「導入したのに使わなかった」「そもそも必要ないシステムだった」「システムを使いこなせなかった」などと、のちのち思わぬ落とし穴に気づくことも。
「何のためにシステムを導入するのか」「何の問題を解決するためのシステムなのか」、そもそもの導入する目的を明確にしておきましょう。
2.自社にあったシステムを導入する
2つ目のポイントは、自社にあったシステムを導入することです。
別の業種、別の企業では良いとされているシステムでも、自社に合っていない場合、導入する意味がありません。
一部だけをDX化した場合、従来のオペレーションとあわず、現場を混乱させてしまい、逆効果に繋がることも少なくありません。
自社にあったシステムなのか、運用体制を検討して導入するようにしましょう。
3.システムを使いこなせる人材を確保する
3つ目のポイントは、システムを使いこなせる人材を確保することです。
どんなに優れたシステムを導入しても、使いこなせる人がいなければ宝の持ち腐れになってしまいます。
システムを使いこなせる人、そして他の社員に教育できる人材、トラブルが起きた際に解決できる人材を確保することも重要なポイントです。
これらの人材は市場でも貴重な存在です。
適任者を見つけるだけでなく、自社で教育していくことも必要だと認識しておきましょう。
自社にあったDXを検討しよう

今後のIT技術の発展に伴い、DXの導入はますます重要性を増していくでしょう。
ただし、DXはただ最新技術を導入したらいいというものではありません。
自社にあったシステムを検討し、人材を確保したうえで必要な技術を取り入れることが重要です。
本記事を参考に、自社にDXを導入する目的をいま一度検討してみてはいかがでしょうか。
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