カスタマージャーニーマップ活用の仕方|4つのポイントを詳しく解説

カスタマージャーニーマップ活用の仕方|4つのポイントを詳しく解説

マーケティング推進のためにカスタマージャーニーマップを作成したものの、うまく活用できておらず、作って終わりになっているという話をよく聞きます。

特にマーケティング担当者が旗振り役となった場合に多いのではないでしょうか。

トップダウンでなければ周りの理解を得ることが難しいため、ポイントを抑えてカスタマージャーニーマップを活用する必要があります。

ここでは、理想的な活用方法から担当者レベルでもできる方法まで、4つのポイントを挙げて紹介します。

カスタマージャーニーマップ作成の目的を明確に

カスタマージャーニーマップ活用の仕方|4つのポイントを詳しく解説_目的

カスタマージャーニーマップの活用を考えるには、マップを作った目的を明確にしておくことが重要です。

すでに事業がスタートしている場合、カスタマージャーニーマップを作る目的は、顧客体験(CX)の向上ではないでしょうか。

顧客行動を俯瞰的に把握し、顧客理解を深め、適切な施策を立案して顧客体験の向上を図ることを目的としてカスタマージャーニーマップを活用することがおすすめです。

カスタマージャーニーマップの活用の仕方4つのポイント

カスタマージャーニーマップ活用の仕方|4つのポイントを詳しく解説_ポイント

当たり前ですが、カスタマージャーニーマップは作っただけではほとんど意味がありません。

カスタマージャーニーマップを最大限活用するためには、以下の4つのポイントがあります。

  • 分析
  • ボトルネックの把握
  • 仮説立案、施策の優先順位付け
  • 社内の部門を超えた連携の強化

それぞれについてさらに詳しく説明します。

まずは分析|現状把握と施策実施後の評価

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マップの分析をすることで、カスタマージャーニーがリアルに浮き上がってきます。

分析では、現状を知ることと施策の効果を評価することが必要です。

マッピングした内容ごとにデータを取得する

カスタマージャーニーから立てる仮説の精度を上げるためには、できる限り正確なデータを揃えることが重要です。

少しずつでいいので、カスタマージャーニーマップ作成時に揃えられなかったデータを揃えていきましょう。

施策実施後の評価をするためにも、データが取れる状況を整えておくことは重要です。

データの取得は、顧客情報、Cookieによる顧客行動データ、アンケート、NPS、MAツール、DMPなど。

自社のリソースを活用しながら、必要に応じてアンケートの実施やツールの導入を検討してください。

カスタマージャーニーを正確に把握するアトリビューション分析

施策の評価やカスタマージャーニーを把握するのに有用なのがアトリビューション分析です。

CVポイントのひとつと位置付けていたものが効果がないように見えても、実際には顧客の態度変容を促して別のCVポイントのCVRを向上させているというケースがあります。

例えば、SNS広告とリスティング広告を併用し、単体で見ればリスティングの方がCPAが低く効果があるように見えたとします。

しかし、実際にはSNS広告をみた後にリスティング広告でCVするケースが一定数あり、リスティング単体よりもSNS広告を視聴してからCVした顧客の方がCPAが低い、LTVが高いということも。

アトリビューション分析を行えば、施策を点ではなく線として評価することが可能です。

ボトルネックを把握する

カスタマージャーニーマップ活用の仕方|4つのポイントを詳しく解説_把握

カスタマージャーニーを点ではなく全体の流れから検証することで、ボトルネックの特定、把握が可能です。

顧客接点が抜け落ちているフェーズを見つける

まずは全体を俯瞰して大きな穴を見つけます。

カスタマージャーニーマップを描くことにより、全体をパッと見ただけで施策やタッチポイントが存在していない部分に気づくことが可能です。

以下は、旅行の予約サイトのカスタマージャーニーマップですが、旅行中にタッチポイントがないことがわかります。

参考:https://www.advertimes.com/20160523/article222966/2/

マップとKPIを紐付ける

カスタマージャーニーマップにKPIを置いていきます。

最低でも各フェーズに1つはKPIの設定をしましょう。

マップ上にKPIを紐づけることで、それぞれのKPIの繋がりが明確になり、ボトルネックがわかりやすくなります。

場合によっては、KPIの見直しが必要になるケースも出てくるはずです。

例えば、マーケティング部門は営業担当への送客数をKPIに、営業は成約数をKPIにしていることがあると思います。

部門間の役割を線で見たとき、それぞれのKPIを追っているためにKPIが分断されていることに気づくことができます。

送客数ばかりを追って見込顧客の質を蔑ろにしているケースもあるのではないでしょうか。

このような場合、マーケティング部門も成約数をKPIとすることで、成約率の高い送客にフォーカスすることができます。

ペインポイントとゲインポイントを洗い出す

マーケティング施策の成果を上げるためには、カスタマージャーニーを滞りなく進んでもらう必要があります。

カスタマージャーニーを進める理由と阻む理由を特定するため、それぞれのフェーズから次のフェーズへ移行した理由(ゲインポイント)と離脱した理由(ペインポイント)を明確にします。

洗い出すことにより、何がわかっていて何がわかっていないのか、現状の正しい把握が可能です。

ペインポイントとゲインポイントに不明な部分がある場合、ユーザーインタビューやトレンド調査などを用いてデータを取得してみるといいでしょう。

施策立案、優先順位付けをする

カスタマージャーニーマップ活用の仕方|4つのポイントを詳しく解説_順位

ここまでくれば、課題が数多く出ているはずです。課題に対して仮説を立て、施策を考えましょう。

しかし、全てを同時に行うことはほぼ不可能です。施策の優先順位をつけることが重要になります。

優先順位の付け方にはさまざまな方法があります。

一般的な手法でいえば、2軸で区切って4象限に分けて考えてみるのがおすすめです。

実際に例を挙げて紹介します。

インパクトとコストの2軸

縦軸をインパクト、横軸をコストとして優先順位をつけます。

インパクトは収益インパクトや事業への影響度と考えてください。

コストは時間と費用。費用には必要人材の多さなども加味します。

インパクトが大きくコストの低いものが一番優先順位が高いです。

ここに分類できるものから取り掛かりましょう。

インパクトが大きくコストも高いものも、できれば早めに取り掛かりたいところです。

特に効果が現れるのに時間がかかる施策は、スタートするタイミングが重要になります。

しかし現実問題として、コストがかかるものは後回しになることもあるのではないでしょうか。

コストがかかるものは承認を取るのに根拠が必要になります。

上司や経営層の説得のために、インパクトは小さいがコストもあまりかからないものから取り組むことも有用です。

カスタマージャーニーマップを用いた課題設定と施策の効果が認められれば、予算を組んでもらいやすくなるはずです。

インパクトと実現可能性の2軸

縦軸をインパクト、横軸を実現可能性として優先順位をつけます。

実現可能性は、施策として実現可能かどうか、実行難易度と捉えてもいいでしょう。

実現可能性は、社内の体制やコスト、必要なデータの複雑さ、必要なスキル、関与部門の多さなどで変わります。

カスタマージャーニーマップ活用に社内を巻き込めていない場合、部門間で連携する施策は難易度が高いです。

すでに改善の余地が少ない部分の大幅な改善実行も同様です。

例えば、LPのCVを改善するとインパクトが大きいためLPOをしてはどうか、と考えたとします。

LPのCVRが2%のところを5%に改善するなら可能性は大いにあると考えられます。

では、CVR5%のところを8%に改善する場合はどうでしょうか。

これは難易度が高いケースが多いです。

現在の数字を知っておくことはもちろん、改善の限界を知っておくことで実現可能性がわかります。

社内の部門を超えた連携強化

カスタマージャーニーマップ活用の仕方|4つのポイントを詳しく解説_連携

カスタマージャーニーはマーケティングチームだけのものではなく、社内の各部門に関わることです。

カスタマージャーニーを俯瞰して、点ではなく線として見える化することで、部門間のつながりが明確になり部門を超えた連携がしやすくなります。

マーケティング部から営業部へなど、部門を超えた施策の根拠も伝えやすくなります。

部門間で連携するにはマップ作成時に巻き込むのが最善ですが、そうもいかないケースもあるでしょう。

その場合、実際にマップを活用して効果を出していくことで、社内でも重要性を認識してもらい、マップ活用を浸透させやすくなります。

各部署で浸透させることで、よりリアルなカスタマージャーニーの作成が可能になり、仮説の確度向上、施策効果の向上が可能です。

カスタマージャーニーマップの活用に成功した事例

らでぃっしゅぼーや

カスタマージャーニーマップ活用の仕方|4つのポイントを詳しく解説_らでぃっしゅぼーや

参考:https://markezine.jp/article/detail/27429

会員制の食品宅配事業を行う「らでぃっしゅぼーや」の事例です。

顧客が指定した時間に受け取れない場合など、リスクとなるポイントをマップに反映しているのが特徴的です。

お試し購入から定期購入への障壁の特定にカスタマージャーニーマップを活用しています。同時にNPSの活用も行っており、カスタマージャーニーマップで判明した要素をNPSの質問に反映。

マップを使って立てた仮説の正しさをNPSで評価しています。

マップ作成をしたことで担当者が気付いていなかった自社の強み、現場での取り組みが判明した事例です。

ロレアル

カスタマージャーニーマップ活用の仕方|4つのポイントを詳しく解説_ロレアル

参考:https://www.diamond.co.jp/digital/478069357900.html

ハーバード・ビジネス・レビュー誌への寄稿の中で紹介されているロレアル社の事例です。

顧客体験の中心にスマートフォンを置き、スマートフォンアプリを軸にカスタマージャーニーを描いて効率よく進めています。

アプリで自分の顔をスキャンし、バーチャルメイクを試し、気に入ればそのまま購入までシームレスに進めるようにしたことで、比較検討段階から購入までをスムーズに進めるようになっています。

シームレスになったことにより、ペインポイントが改善した事例です。

カスタマージャーニーの活用はできることからスタート

カスタマージャーニーマップ活用の仕方|4つのポイントを詳しく解説_スタート

カスタマージャーニーを活用するために、分析、ボトルネックの把握、優先順位付け、社内への浸透の4つのポイントを紹介しました。

大切なことは、すべてを完璧に行うのではなく、現状を把握して実行可能なことから手を付けることです。

ぜひ、カスタマージャーニーを全社的な取り組みにして成果を挙げてください。

弊社ではカスタマージャーニーのワークショップやコンサルティングを行っています。

マップ活用でお困りの方は、こちらも検討してみてください。

参考:https://cj-design.jp/

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