「ITで日本の住環境を一新する」新代表に聞く、「OYO LIFE」が実現する未来とは。

「ITで日本の住環境を一新する」新代表に聞く、「OYO LIFE」が実現する未来とは。

2019年3月に日本でのサービス展開を開始した「OYO LIFE」。サービス開始から大きな話題を呼んでいました。およそ一年経過した現在、様々な打ち手により、よりサービスを通じたCX(顧客体験)の充実に成功しています。

不動産業界をITで革新する同社は、「OYO LIFE」を通じてどういった価値観、体験価値を創出しようとしているのでしょうか。新代表の山本竜馬さんにお話しを伺いしました。

インタビューイーのご紹介

OYO TECHNOLOGY&HOSPITALITY JAPAN 株式会社
代表(Senior Vice President, Country Head):山本竜馬さん

京都大学、同大学院卒業後、マッキンゼー・アンド・カンパニーに10年以上勤務。

アソシエイトパートナーとしてコンサルティングに従事し、東京、ニューヨーク、ドバイ、上海オフィスで勤務。

その後、2016年にApple Japanに入社し、Apple Pay Japanの設立メンバー及び事業責任者として、Apple Payを当時日本で最も普及したモバイル決済へと成長させることに成功。

2019年、OYO TECHNOLOGY&HOSPITALITY JAPAN 株式会社 (以下、OYO LIFE) に グロース統括責任者として参画し、OYO LIFEの戦略立案・実行、マーケティング、プライシング、データ解析、広報、などを通して入居者の拡大並びにサービスの収益性の向上に貢献。翌年の2020年2月にOYO LIFEの代表に就任。日本事業の責任者としてビジネスのさらなる成長・拡大を担う。

新しい生活を手軽に楽しめる「暮らしのサブスクリプションサービス」

https://www.oyolife.co.jp/

まず、貴社のサービスの概要を教えてください。

OYO LIFEは、新しい生活を手軽に楽しめる「暮らしのサブスクリプションサービス」です。

今までの賃貸物件を借りる際に発生していた課題を解消し、スマートフォン1つで物件探し、契約や支払いのインフラの整備まで一気通貫したサービスを提供しています。敷金、礼金、仲介手数料0円、水道・電気・ガス・Wi-Fiを完備、最短翌日入居可能の革新的な賃貸サービスです。

マンスリーマンションとの違いは何ですか?

マンスリーマンションと大きく異なるのは、手続きが大幅に簡略化される点と、家具家電やWi-Fiなど生活に必要なインフラがそろっており、契約完了後、最短その翌日には住み始めることが可能な点です。

それらにより、「旅をするように暮らす」CXを国内で唯一提供しております。

競合他社は存在しますか?

現状存在しません。不動産IT業界にありがちな広告モデルとは異なり、OYOは前述した一気通貫したサービスの提供が特徴となっています。

「Quality Living Space」を創り出す

なぜ現在の取り組みを始められましたか?

日本は不動産のIT化による利便性の向上が進んでいなかったためです。

そもそもOYOは南アジア最大手かつ世界第2位のホテル・住宅・空間チェーンで、先進的なテクノロジーを生かし住サービス業界に革新を起こしてきました。 
 

「ITで日本の住環境を一新する」新代表に聞く、 「OYO LIFE」が実現する未来とは。

Ritesh Agarwal氏(26)
OYO Hotels & Homes Founder & Group CEO
2013年 OYO Hotels & Homesを起業。
2018年 インドのTOPスタートアップカンパニーに選出

OYOのミッションは「Quality Living Space」を創り出すことです。そのため 「OYO HOTELS」や「OYO TOWNHOUSE」 などのホテル事業だけでなく、「OYO HOME」など生活に関わる高品質な空間の提供を広く行ってきました。
 

「ITで日本の住環境を一新する」新代表に聞く、 「OYO LIFE」が実現する未来とは。

日本は不動産市場が大きい(12兆円以上といわれています)反面、IT化が進んでいませんでした。

不動産賃貸には、借主、仲介、管理会社の3者が存在し、物件情報の掲載から仲介、管理など業態ごとの役割分担が明確です。しかし役割分担があるがゆえに、お客様にとって書類の契約など煩雑なプロセスが負担になっている部分もあります。

そういったところをOYOの知見を活かして解消したいという思いから「OYO LIFE」のサービスがスタートしました。現在はインドと日本でサービスを展開しております。

どうして日本ではIT化が進んでこなかったのですか?

住居は購買の頻度が少なすぎて、利便性を追求することがあまりなかったためです。

利便性向上に役立つITが必要になることが少なかったとも言えます。しかし、離婚率の上昇や、労働形態、家族形態の変化によって、引っ越しの頻度が上がっていくと考えられます。

それに伴って利便性を求める層が増えてくる可能性が高く、これからIT化がより進んで行くでしょう。

“OYOらしさ”というCX

それでは当メディアの特徴であるCXに関してお伺いします。現在どのようなCXを上げる取り組みをされていますか?

顧客体験向上に向けて様々な取り組みをしています。

すべての取り組みに共通するのは、“OYOらしさ”を提供して楽しんでいただくことです。
 

「ITで日本の住環境を一新する」新代表に聞く、 「OYO LIFE」が実現する未来とは。

まず、さまざまなサブスクサービスが利用できる「OYO PASSPORT」があります。洋服・家具のレンタルも提供あり、モノを持たなくても引っ越しが可能です。またフィットネスや、定額でカフェに通えるサービスなど暮らしを豊かにする衣食住に関わるサービスのクーポンも提供しています。「OYO PASSPORT」は入居者様以外の方でもご利用可能です。 
 

「ITで日本の住環境を一新する」新代表に聞く、 「OYO LIFE」が実現する未来とは。

次に「OYO LIFE Wish Box」という、OYO LIFEの暮らしをさらに楽しむアイテムを毎月厳選して抽選でプレゼントする取り組みを行っております。
 

「ITで日本の住環境を一新する」新代表に聞く、 「OYO LIFE」が実現する未来とは。

また他社との提携も強化しています。例えば家具レンタルサブスクリプションの「CLAS」さんと提携し、コンセプチュアルな物件の提供なども行っております。

 

「新しい住環境を提示するプラットフォームへの成長」

今後どのような取り組みをしていきたいですか?

長期的なプラットフォームとしてのBtoB、BtoCビジネスの打ち出しを考えています。「新しい賃貸の形」「今までは全く違う住環境の提案」といったOYO LIFEが目指すビジョンを明確に提示できるビジネスを打ち出します。

BtoB、BtoCビジネスとはどういったものを想定されていますか?

BtoBビジネスは「OYO PASSPORT」がプラットフォームとして機能しており、その維持と拡大を今後も継続していこうと考えております。現在100以上の企業と提携しており、充実したCXを提供することができています。

BtoCビジネスは賃貸のプラットフォームとして、お客様と物件のマッチングを行います。現状はOYOが借り上げている物件のみを掲載しておりますが、借り上げていない物件に関しても紹介していこうと考えています。

借り上げていない物件に関しても、入居前から入居後まで充実したサポートを行い、ウェブ上で検索から契約までその日のうちに完了するというOYO LIFEならではの利便性を踏襲していきます。

現状サービスの展開に十分な物件の確保に成功したため、CXの向上のための取り組みに注力していこうと考えております。

「旅をするように住む場所を選ぶ世界を実現する」

それでは最後に、山本様のOYOの事業を通じて実現したい想いを、お聞かせください。

旅をするように住む場所を選ぶ世界を作り上げたいと思っています。

例えば大学生であっても毎年違う街に住んだって良いですよね。ただ現状のままだと引っ越しは手続的にも経済的にも利便性が低すぎてそれができない。そこをOYOで大きく変えていき、色々な街を、旅をするように楽しめる世界を築いていきたいのです。

ホテルであれば、私は海外の出張のときこまめに変えて楽しみます。でも1つのホテルにずっと泊まり続ける人もいますよね。洋服でも、沢山持って楽しむ人もいれば、少しの服を着回すことが好きな人もいます。部屋もそれらと同じで、多くの種類を楽しめるようにしたいのです。

サービスを初めてから約1年経ち、多くのお客様にOYOだけの体験を楽しんでいただけています。お客様の中には、結婚や出産によって生活形態が変化してくる方々も出てくるかもしれません。その場合にも家族向けの物件を増やすなど、OYOの利便性のある暮らしを提案できたら良いと思っています。

編集後記

今回は賃貸×ITにより新しい顧客体験を作り出していく、「OYO LIFE」代表の山本様にお話しを伺いました。生活様式や価値観の変化によってさまざまな住形態が生まれていくなか、「OYO LIFE」はその革新の先頭に立っていると言えるでしょう。次はどういった顧客体験を生み出していくのでしょうか。引き続き「OYO LIFE」から目が離せません。

山本様、お忙しい中インタビューにご協力いただきありがとうございました。

 

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