サブスクリプションの収益性は? メリット・デメリットを知り盤石収益を実現しよう

サブスクリプションの収益性は? メリット・デメリットを知り盤石収益を実現しよう

サブスクリプションの導入を検討しているが、どのようなメリットがあるのか、本当に導入する意味があるのか迷っている方もいるのではないでしょうか?サブスクリプションモデルは事業の収益性を盤石にすることが可能です。実際のサービス事例も紹介しながら収益メリットとデメリットについて解説をします。

サブスクリプションとは?

知っている方も多いと思いますが、簡単におさらいをしておきます。サブスクリプションは、継続課金型のビジネスモデルです。製品やサービスの購入に費用が発生するのではなく、一定期間の利用権利に対して課金をし続けます。

SaaSなどソフトウェア業界でいち早くビジネスモデルの移り変わりが進み、サブスクリプションモデルを採用する企業が増えました。現在では、他にも様々な業種で取り入れられています。

詳しく知りたい方はこちらの記事をご参考にしてください。

https://kizukai.com/cxlab/2019/11/09/post-742/

サブスクリプションの収益メリットとデメリットを理解する重要性

どのようなビジネスモデルにもメリットとデメリットが存在します。サブスクリプションモデルの導入を検討する際には、メリットとデメリットを知っておくことが重要です。サブスクリプションは、上手に収益設計ができれば経営基盤の強固な事業を作り出すことができます。しかしデメリットもあります。

大切なのはメリットを活かしデメリットを克服できる設計にすることです。ビジネス成功のためには、デメリットへの対策を事前にしておく必要があります。

サブスクリプションモデルの収益メリット

まずはサブスクリプションの収益メリットを4つ紹介します。

盤石な経営基盤を作ることができる

サブスクリプションは継続課金のため、収益を安定させることが可能です。ユーザーは継続して利用することが前提となっているため、売り切り型に比べて売上の変動が少なくなります。また、新規獲得することでユーザー数が積み上げられるため、毎月の売り上げも増加。解約を抑えながら新規獲得を続けることで、安定した収益性を実現できます。

例えば、顧客管理ソリューションをクラウドで提供するSalesforceは、創業20年を超える現在でも前年比で売上高20%前後の成長。導入企業数は原則非公開ながら、2009年10月時点で2200社、2012年1月時点で約5000社と顧客数が順調に増加しています。

参入障壁が下がることでユーザーの獲得がしやすくなる

初期費用が低くなることで、購入を躊躇していたユーザーを獲得しやすくなります。サブスクリプションは、導入時ではなく課金を続けた末に収益化を実現するため、ユーザーは導入時のコストを下げることが可能です。

例えば、買い切り型では10万円するシステムが月額5,000円で利用できるとすれば、ユーザーが負うリスクが少ないため気軽に導入しやすくなります。結果としてユーザーが増加し、収益増加が実現可能です。

ユーザーIDの取得で解析、分析がしやすくなり損益シュミレーションが立てやすい

ユーザーの情報から損益シュミレーションが立てやすくなります。ユーザーが継続的に利用するため、ユーザーIDを取得することでユーザーの行動が分析可能です。行動分析をすることで、ユーザーの満足度や解約の可能性を算出。データに基づいてサービスの開発や個別の対応を行うことで満足度向上や解約の阻止を行えます。

例えば企業向けのクラウドサービスなどは、いつまでに初期設定が完了しているか、適切な頻度でログインされているかなど、活用状況を観測することで解約の阻止や今後の導入フロー改善などが可能です。

サブスクリプションは独自にKPIが発達しており、KPIの設定、計測を行うことで収益の試算がしやすいため、収益シュミレーションも立てやすくなります。サブスクリプションのKPIについて詳しく知りたい方はこちらの記事を参考にしてください。

https://kizukai.com/cxlab/2019/12/26/post-800/

物を買う必要がないため「良質な体験」が与えやすい

ユーザーは初期費用が少ないため、体験価値の向上が容易です。ユーザーは、初期費用が高いものや通常であれば費用が高くつくような製品、サービスが手軽に利用できます。もし満足いかなかった場合にはいつでも解約可能。不具合やバージョンアップにも対応するため、ユーザーが快適にサービスを利用できます。

サブスクリプションモデルの収益デメリット

次にサブスクリプションモデルの収益デメリットを3つ紹介します。デメリット全体に言えることは、収益化までに多大なコストがかかるということです。収益化までの資金を捻出するために、VCからの調達は必須に近いです。コストが多くかかり収益化までが遠いため、設計がうまくできないと事業資金がショートすることも十分にあり得えます。

収益化までに時間がかかる

継続課金でユーザーを積み上げていくビジネスモデルのため、ユーザー数が損益分岐点を超えるまでに時間がかかります。売り切り型であれば一度の販売で回収できた利益も、サブスクリプションでは長期の利用継続によって回収する必要があります。損益分岐点を超えてくるまでの資金をVCから調達するのか、既存事業から調達するのか、資金の捻出方法を用意しておくことが必須です。

サブスクリプションモデルは損益シュミレーションが立てやすいのが特徴です。資金の回収までにどれだけの期間がかかるのか、どれだけの利益が出せるのかを事業スタート前に入念に試算しておきましょう。

開発やサポートを続ける必要がある

ユーザーに継続利用してもらうためには、開発やサポートを続ける必要があります。動画配信サービスや音楽配信サービスのようなBtoC商材では、新しいコンテンツを入れてユーザーを飽きさせないようにしなければいけません。BtoB商材ではユーザーの業務効率化や売上の向上など、カスタマーサクセスを実現するための継続的なサポートが必要です。場合によっては、顧客の要望に沿って機能改善も行う必要があります。

開発やサポートのコストが必要

上記のような新規コンテンツ制作や機能改善、カスタマーサクセス実現のためには開発費や人件費が必要です。売り切り型であれば開発コストは製品完成までしかかかりませんが、サブスクリプションでは継続的に必要なコストになります。これらのコストも損益シュミレーションの中に組み込んでおくことが必要です。

開発やカスタマーサクセスの実現を怠った場合、ユーザーが離脱する原因になります。サブスクリプションモデルでは、これを防ぐことが最重要課題です。顧客の離脱が多ければ事業が失敗する可能性が高くなります。

改善のカギは?

これらのデメリットを事前に想定しておくことが重要です。収益化までに想定以上に時間がかかる場合は、早急に対策を立てる必要があります。サブスクリプションモデルの収益改善では、収益につながる適切な指標設定と迅速な意思決定、改善が必要です。

そのコツはこちらにまとめてあるので参考にしてください。

https://kizukai.com/cxlab/2019/11/21/post-757/

サブスクリプションサービスの事例

実際のサブスクリプションサービスから収益メリットやデメリットを見ていきましょう。

Microsoftのサブスクリプションサービス:Office365

Office365

Office365は、Microsoftがwordやexcelを含む複数のアプリケーションを提供しているサービスです。以前はライセンス権を購入してPCにインストールする利用方法でしたが、現在ではライセンス利用とサブスクリプションでの利用を選べるようになっています。多数のアプリケーションが月額900円から利用できるため、初期費用が低くなり利用者が増加傾向です。

2019年7−9月期では、Office365の法人顧客向け売上高は25%増加。Office365以外のサービスも含めたインテリジェントクラウド事業では、2019年6月期3Qで営業利益が前年から20%以上の増加を達成しています。

クリエイティブアプリのサブスクリプション:Adobe

Adobe

PhotoshopやIllustratorをはじめとした数多くのソフトウェアを提供するアドビシステムズ。それらのソフトウェアをサブスクリプションモデルへと変換したCreative Cloudがリリースされたのが2012年です。プランも複数あり、ソフトウェア単体のプランや30を超えるアプリケーション全てが使えるコンプリートプランなどが用意されています。

売り切り型からサブスクリプションモデルへと転換したことで、2015年度には47億9,600万ドルの売上から、2016年度には58億5,400万ドル、2017年度には73億150万ドル、2018年度には90億3,000万ドルと、年20%を超える成長率を達成しています。Adobeはデメリットで挙げた要因をうまくメリットへと繋げているのも特徴です。パッケージ販売時代には新しいバージョンをリリースするまでに約2年かかっており、最新技術を顧客へ提供するまでに時間がかかっていました。しかし、サブスクリプション化することで、常に最新の技術を提供できるようになりました。ソフトウェアの開発を続けなければいけないというデメリットも、常に開発して新しいパッケージを作っていた企業であればデメリットにならないとも言えます。

動画配信のサブスクリプション:Netflix

Netflix

動画のストリーミング配信サービスを行っているNetflix。1997年の創業当時は郵送によるDVDレンタルサービスを行っていました。DVDレンタルでトップシェアを確保していたものの、2007年からコアビジネスをストリーミング配信へと移行。2019年12月末時点での有料会員数が1億6,709万人に到達しています。顧客獲得と解約防止のためオリジナルコンテンツの制作に力を入れており、2020年のアカデミー賞には複数作品がノミネートされたほどです。

売上高は、ストリーミングサービスを始める前の2006年時点で9億9,666万ドル、2018年時点では157億9,434万ドルまで成長。営業利益は、2006年時点で6,521万ドル、2018年時点で16億5,22万ドルと大幅な成長を遂げています。

名刺管理のサブスクリプション:Sansan

Sansan

クラウド名刺管理サービスを提供しているSansan。法人向けのSansan事業と個人向けのEight事業を行っています。名刺をはじめとしたあらゆる顧客データを連携することで、営業活動やデータマーケティングの強化などビジネスの加速を支援しています。創業は2007年。名刺管理サービスでのシェアは83%と圧倒的なシェアを獲得しています。

売上高は、2015年5月期で196億3,000万円、2019年5月期で1,020億6,000万円と4年で5倍にまで成長。知名度向上のためテレビCMに多額の資金を投入していましたが、その判断を可能にした要因の1つが解約率の低さです。Sansanの月次解約率は0.66%とされており、投資回収が確実に行えると予測されます。

音楽のサブスクリプション:spotify

spotify

聴き放題の音楽ストリーミングサービスを提供しているSpotify。料金プランは、無料プランと個人向け、ファミリー、学割が用意されています。無料プランで利用できるのは、広告を差し込んで収益化をしているからです。有料プランでも月額1,000円程度で数多くの音楽が聴き放題のため、ユーザーは低額で多くの楽曲を聞くことができます。

売上高は、2019年3Q時点で17.31億ユーロ。2019年2Qまで4四半期連続で30%以上の成長率を維持しています。会員数は2億人以上。その約半数が有料会員です。2008年にサービス提供を開始し、2018年の第4四半期に初めて営業利益の黒字化を達成しています。

車のサブスクリプション:KINTO

KINTO

トヨタ自動車が始めた車のサブスクリプションサービスがKINTO。車両代と登録時の諸費用、税金、任意保険料なども全て月額料金に含まれています。27車種から1車種を選び、車種によって金額が変わるという仕組みです(2020年2月時点)。若者が車を所有するときにネックになる高額な保険料を月額料金に組み込むことで、安く利用できるというメリットを提供しています。

大量のテレビCMを投入するも、2019年末時点での認知度は18.2%。申し込みも1日平均6件程度で、まだまだこれからのサービスです。認知度が上がることで広告宣伝費を抑えられるため、認知度が上がる数年後に黒字化を目指しているようです。

飲食のサブスクリプション:金の蔵プレミアム飲み放題定期券

金の蔵プレミアム飲み放題定期券

居酒屋チェーン金の蔵が2019年3月からスタートさせたのが、金の蔵プレミアム飲み放題定期券。月額4,000円で通常1,800円の120分飲み放題が毎日1回利用できるというものです。

ユーザーは飲み放題の利用とともにフードを注文するため、客単価はほぼ変わらず、リピート率の向上にも寄与しています。さらに定期券の利用にはアプリをダウンロードする必要があるため、アプリのダウンロード数が増加。アプリをオウンドメディアとして強化することで、グルメサイト依存からの脱却も図っています。

ユーザーのメリットを実現しながら安定した収益性を実現

強固な経営基盤や収益予測の立ちやすさなど、サブスクリプションモデルには多くの収益メリットがあります。しかし、事例を見てもわかるように損益分岐点を超えるまでにはかなりの時間がかかるため、事前にデメリットへの対策を考えておくことは必須です。

弊社では、サブスクリプションサービスの成功に欠かせないカスタマージャーニーやカスタマーサクセスに対してのソリューションを展開しています。サービスの立ち上げやグロースにお悩みであればぜひご相談ください。

 

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