コンサートに気軽に参加できるサブスクサービス「コンパス」が届ける一期一会の音楽体験

月額わずか2,000円で提携するコンサートに行き放題になるサブスクサービス「コンパス」。
長年クラシック音楽やコンサートに傾倒されてきたという運営会社オフィス・モデルン代表の藤井氏に、ビジネスにかける思いやCX向上の取り組みについてお伺いしました。
インタビューイーについて

有限会社オフィス・モデルン 代表取締役 藤井 宏直 氏
Webシステム・マーケティング会社にて従事したのち、コンサート企画会社オフィス・モデルンを設立。
録音エンジニアやデザイナーなどの業種に携わるほか、自身でもチェロを演奏するなど幅広いジャンルにて活躍中。
コンサートを気軽に楽しめるサブスクサービス「コンパス」
まず、貴社のサービスの概要を教えてください。
「コンパス」は、当社に座席を提供いただいているコンサートに行き放題になるサービスです。
月々2,000円で回数の制限なく何度でもご利用いただくことができ、Web画面からご予約の上、会場にてプリントアウトされているQRコードを読み込むだけでコンサートにご参加いただけます。
コンサートへは、当日終演の1時間前までにお申し込みただければご参加可能です。そのためお仕事やご予定が終わった後に気軽に参加いただける点が最大の特徴です。
また、追加で500円を支払うことで会員以外の方を誘って一緒に行くこともできます。
コンパスでは音楽のイベントやライブ演奏の中でも特にクラシック音楽を中心に取り揃えています。さらに一部ジャズや和楽器などの演奏会もご用意しています。

コンサートを掲載していただく主催者様や楽団の方から掲載料は頂いておりません。無料でコンサートの座席をコンパスに登録することができます。
また掲載していただいきますと、コンパスの収益の60%をもとにコンパス会員の来場者数に応じて、ポイントを還元させていいただいています。
ポイントは当社が提供している収録やチラシなどの制作サービスにもご利用いただけます。
ご利用ユーザー様には気軽にコンサートで素晴らしい演奏に触れることができるというメリット、またアーティストの方々には集客ツールの一つとしてメリットを感じていただけていると思います。
新聞やテレビなどのメディアで取り上げていただいてから30~40代の女性ユーザー様にもご興味いただいていると感じています。
コンサートを気軽に、日常的に楽しめるものにしたい
なぜ現在の取り組みを始められましたか?
当社は、コンサートや演奏会の音楽を録音・販売する「Concertport」をはじめ、クラシック音楽に即したビジネスを展開してきました。
個人的に演奏家の方々と知り合う機会が多かったのですが、皆さん演奏家として軌道にのせることは非常に困難であると悩まれていました。
演奏家として活躍するにはコンサートを繰り返し行わなければいけませんが、お客様を容易に呼べるのは知名度のあるほんの一握りの演奏家だけだからです。ですが、知名度に関わらず、多くの演奏家は聴衆に感動を与え続けています。
そんな課題に対して、演奏家をサポートし、また少しでも多くの方にコンサート会場での感動を気軽に味わって欲しいという思いから、「コンパス」をリリースしました。
また肩肘張らずにコンサートに触れていただくには、「気軽さ」が何より重要だと考えています。そのために月々2,000円という価格にしました。

わかりやすく、簡単に使えるサービスにする
それでは当メディアの特徴であるCXに関してお伺いします。現在どのようなCXを上げる取り組みをされていますか?
「コンパス」を通じてより多くの方に気軽にコンサートや演奏会に触れていただくことが当社のミッションだと考えています。
そのためとにかくUI/UXをわかりやすく、使いやすいものにすることでサービスを気軽にご利用いただけるように工夫しています。
コンサート終演の一時間前からでも申し込み・ご参加可能にしているのも気軽に利用していただくための取り組みの一つです。
仕事などの都合でやむを得ず最初からコンサートに参加できない場合、後半からでも参加して欲しいという思いがあります。
お申し込みはWeb画面から簡単に行えますし、コンサート会場側もQRコードを用意するだけなので、双方大きな負担なくご利用いただけます。
さらに今後は専用アプリなども開発してよりスムーズにコンパスを利用いただけるようにしたいと思っています。

また、「コンパス」に座席を提供いただく演奏家のみなさまや楽団の方々をSNSやブログなどで、積極的に紹介を行っています。
演奏家の方の知名度向上や応援に繋がることに加え、当社のクラシック好きの社員が文章で伝えることで、より一層「コンサートは楽しいもの」という気持ちを味わってもらいやすくなると考えています。
コンサートで出会う音楽は一期一会。多くの感動を得て欲しい。
それでは最後に、藤井様が事業を通じて実現したい想いを、お聞かせください。
スマートフォンやPCから流れる音楽を部屋で聞くというのも音楽の一つの楽しみ方でありますが、やはり生の演奏の迫力や奏者の息遣いなどをまずは一度味わって欲しいですね。
音楽を楽しんでもらうのはもちろん、会場に訪れるまでの過程全てが特別で楽しい体験になることを共有したい気持ちでいっぱいです。
演劇やミュージカルは1~2週間の公演が続くことも珍しくないですが、クラシックコンサートの場合は1日限りの公演であることが多いです。
演奏家の方々はその1日に向けて身も心も削って練習を繰り返しており、一回限りだからこその思いのこもった演奏を体験できるはずです。
第九が年末の風物詩となっているように、クラシック音楽やコンサートは多くの方にとってそこまで遠い存在ではないと思います。
まずは一度、先入観抜きに気軽に足を運んでいただければ幸いです。
編集後記
利用ユーザーだけでなく、コンサート主催者や演奏家の方の目線やニーズも満たすサービスで、音楽に触れられてきた藤井様ならではの発想だと感じました。
コンサートの素晴らしさを気軽に体験してほしいという想いが伝わるインタビューでした。
藤井様、お忙しい中ご協力いただきありがとうございました。
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