【マーケ向け】顧客データ運用に必須なDMPとは?事例と合わせて紹介!

【マーケ向け】顧客データ運用に必須なDMPとは?事例と合わせて紹介!

近年、ECサイトやインターネット広告の分野で浸透してきた「DMP」。

WEBでの広告に関わったことがある方なら、一度はどこかで耳にしたことがあるのではないでしょうか。

この記事では、「DMPを導入したいけどどうしたら良いかわからない」という方に向け、「DMPを導入したら何ができるのか」「DMPの活用事例はどのようなものがあるのか」を解説します。

DMPの概要と運用目的

【マーケ向け】顧客データ運用に必須なDMPとは?事例と合わせて紹介!_DMPの概要と運用目的

DMPとは

DMPは「Data Management Platform」の略で、直訳すると「データを管理する基盤」という意味になります。

つまり DMPとは、インターネット上に散らばっているデータをひとつに集め、それを管理する環境を表します。

DMPで扱うことのできるデータには以下のようなものがあります。

  • 自社の顧客データ
  • 自社WEBサイトの閲覧/訪問データ
  • 消費者ごとのWEBサイト行動履歴データ
  • 消費者の興味関心データ

このように、DMPでは自社で保有しているデータと、自社では収集できない外部のデータの2種類のデータを扱います。

DMPの運用目的は?

ではDMPはどのような課題を解決するのでしょうか?

一般的にデジタルマーケティングの運営が抱える顧客との課題として、以下の3点が挙げられます。

  1. 消費者ニーズの多様化/複雑化によってペルソナが不明瞭になってしまうこと
  2. 購買行動の意思決定が早くなり、適切なタイミングでアプローチできないこと
  3. チャネル/デバイスの多様化によって消費者行動が分断されてしまうこと

上記の課題を解決するためには、社内外のデータを活用し、消費者とのコミュニケーションを最適なものにする必要があります。

DMPは、この最適なコミュニケーションを補助するツールです。

ここまででDMPの大枠について解説しました。

ここからは実例を交え、より詳細な説明に入っていきます。

2種類あるDMP

【マーケ向け】顧客データ運用に必須なDMPとは?事例と合わせて紹介!_2種類あるDMP

「DMPとは」の項でも紹介しましたが、DMPでは自社で保有しているデータと自社では収集できない外部のデータの2種類のデータを扱います。

これら扱うデータの違いによって、DMPは種類分けされており、その特長も異なります。

オープンDMPとは

オープンDMPは自社以外での行動データを利用した分析・活用が可能なプラットフォームです。

自社で保有していない莫大な量のデータを活用して消費者行動や属性を獲得し、広告の配信を行えることが魅力で、自社データの強化や新規顧客獲得に繋がります。

プライベートDMPとは 

オープンDMPが自社以外のオーディエンスデータを収集できるのに対し、プライベートDMPは自社のデータを統合、管理することで、自社内の顧客データの管理をより平易にするプラットフォームです。

自社のデータを用いて分析するため、顧客ロイヤリティの向上やCRM施策などに活用することができます。

上で紹介したオープンDMPと、プライベートDMPをかけ合わせてユーザー分析を行なうことで、顧客行動をより正確に把握することができます。

ここからは実際にDMPを活用し成功を収めた事例について紹介します。

DMPの活用事例①「全日本空輸株式会社(ANA)がYahoo! DMPを活用してコンバージョン数が約15倍に増加した事例」

【マーケ向け】顧客データ運用に必須なDMPとは?事例と合わせて紹介!_DMPの活用事例①

成果

ANAカードのデジタル領域でのプロモーション施策のひとつとしてDMPを活用、コンバージョン数が約15倍に増加、CPAも約7%減

事例紹介

ANAでは、ANAカードのデジタルマーケティング領域において、顧客のステージに合わせた効果的な施策ができていないという課題がありました。

そこでYahoo! DMPを利用し、まずは既存のANAカードユーザーのアップセルを目的とした施策を始めました。

具体的には、ANAが持つ会員ステータスデータをYahoo! DMPに投入し、会員ステータスごとのセグメントを作成、Yahoo!の提供するDSPとも連携し、サイト訪問者以外へもアプローチをしました。

結果としてコンバージョン数は約15倍に増加、CPAも約7%減という、素晴らしい成果をあげることができました。

こちらの事例は、以下の記事にさらに詳細が掲載されています。興味のある方はぜひご一読ください。

参考:全日本空輸株式会社 – 成功事例 – Yahoo!マーケティングソリューション

DMPの活用事例②「出版社の多種多様なコンテンツが映すDMPの未来|KADOKAWAによる事例」

【マーケ向け】顧客データ運用に必須なDMPとは?事例と合わせて紹介!_DMPの活用事例②

課題と成果

サイトに訪問しているユーザー像を把握しきれていないという課題に対し、オープンDMPとプライベートDMPを紐付けることでWeb読者のユーザー像を明確にし、広告活動に貢献。

事例紹介

KADOKAWAでは、グループ全体で月間18.9億PV、6,100万UU以上のメディアトラフィックを所有しています。

しかし、豊富なユーザー情報を持つKADOKAWAにはひとつ大きな課題がありました。

それはCookie情報に属性情報が紐づいていないことです。

KADOKAWAでは、グループがバラバラで動いており、共通のIDを作っていないため、訪問者の属性が見えませんでした。

これを解決するためDMPを活用して各種データ/ツールを連携し、ユーザーの可視化を進めました。

結果として、これまで不明瞭だったCookie情報が可視化され、広告ツールへの連携によるマネタイズの促進や、EC・書籍などのマーケティング施策への活用につながりました。

こちらの一次データは以下の記事に掲載されております。

参考:出版社の多種多様なコンテンツが映すDMPの未来|KADOKAWA – PLAZMA by Treasure Data

DMPの注意点

【マーケ向け】顧客データ運用に必須なDMPとは?事例と合わせて紹介!_DMPの注意点

ここまでDMPのメリットを中心に紹介してきましたが、いくつか注意点が存在します。

目的を明確にすること

DMPは消費者のデータを適切に管理することで、マーケティング効果を高められることが大きなメリットです。

しかし、集まったデータをどう活用し、どのような施策に活用したいかが明確でないと、せっかくのデータも無駄になってしまいます。

導入の目的を明確にすることで、適切なプラン、サービスを選択することができるでしょう。

全社的なデータ統合のハードルが高いこと

プライベートDMPの導入には、自社のデータの整備が必要不可欠です。

このデータの統合はマーケティング部門だけでなく、営業からカスタマーサービス、情報システム部門までを横断した全社的な取り組みになります。

単に「他社も導入しているから」という程度の動機だけでは、これを実現することはできないでしょう。

DMPの導入にあたって具体的な戦略、目的を考える必要があることがお分かりいただけたでしょうか。

DMPでデータを活用し有効な戦略につなげよう

【マーケ向け】顧客データ運用に必須なDMPとは?事例と合わせて紹介!_まとめ

今回はDMPの意味を実例を通して解説いたしました。

DMP導入の目的を明確にし、社内外のデータをうまく統合・活用できれば、かならずや自社にとって有効な戦略につなげることができるでしょう。

DMPが得意なこと、不得意なことを見極め、必要があれば社内ツールと連携しながらマーケティング活動に役立てていただければ幸いです。

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