モバイルオーダーが生み出す新しいおもてなし。「ダイニー」が取り組む飲食店とお客様のCX向上

モバイルオーダーが生み出す新しいおもてなし。「ダイニー」が取り組む飲食店とお客様のCX向上

モバイルオーダーシステム「ダイニー」を提供する株式会社dinii。カスタマーサクセス責任者の勝藤様にお話を伺いました。

飲食業界の課題を解決する機能を備えたシステムのをCX(顧客体験)向上への取り組みに迫ります。

インタビューイーについて

モバイルオーダーが生み出す新しいおもてなし。「ダイニー」が取り組む飲食店とお客様のCX向上_インタビューイー

株式会社dinii:カスタマーサクセス責任者 勝藤 洋平 様

東京大学農学部を卒業後、ブランディング・マーケティング・組織開発のコンサルティング会社へ入社。

3年間の営業・コンサルタント経験を経て、 2020年2月より飲食業界のイノベーションを進める株式会社diniiに入社。 カスタマーサクセスとして活動中。

モバイルオーダーでこれまで見えなかった情報を可視化する

まず、貴社のサービスの概要を教えてください。

モバイルオーダーが生み出す新しいおもてなし。「ダイニー」が取り組む飲食店とお客様のCX向上_ダイ二―

飲食店に対するモバイルオーダーシステム「ダイニー」を提供しております。

飲食店内で備え付けのタブレットオーダーの代わりに、ご来店者様ご自身の携帯を使ってオーダーするとイメージしていただければ分かりやすいかと思います。

また、オーダー機能だけでなく、ハンディ、レジなど飲食店運営に関わるプロダクトを複数持っているのが私たちの特徴です。

導入後のメリットはCX向上のための取り組みの説明と合わせて後の項目で詳細にご説明させていただきますが、LINEを活用することで、ID×POS情報を入手することによって、エンドユーザー・飲食店で働く方にとってより良い未来を提供出来るようになっています。

LINEを使うことによるメリットを詳しく教えてください。

モバイルオーダーが生み出す新しいおもてなし。「ダイニー」が取り組む飲食店とお客様のCX向上_顧客データ

1つ目のメリットとして、LINEに紐づいている喫食情報と紐づけて、より詳細なデータを取得できることが挙げられます。

外食用の予約サイトと提携したとしても、これまでは幹事様の情報しかわからず、20代男性グループという大まかなレベルのデータしかとることができませんでしたが、このシステムならば、来店され利用いただいた方全てに対して、「誰がいつ何を食べたのか」といった、もっと詳細な情報を取得することができます。

また、お店の公式LINEに紐付けることもできるため、これらの喫食情報を活用して「過去コーラを飲んだことがある方にだけコーラのクーポンを発行する」などを活用してお客様ごとに関係のあるクーポンだけを送付することなどもできるようにしています。

今後は、リアルタイムで店舗に情報が連携される予定です。それによって、チェーン展開するお店や、新人の方でも、「いつも御来店ありがとうございます」といったお声かけなど、常連のお客様に対する親身な接客が可能になり、お客様満足度の向上につながります。

2つ目のメリットとして、LINE上で動くアプリなので、会員登録もアプリのインストールも必要なく、お客さんの利用のハードルが非常に低いことが挙げられます。

他社様にありがちな、導入したはいいがお客様が使ってくれないといったことが非常に起きにくいです。

3つ目のメリットとして、9割以上の方が店舗が運営している公式LINEアカウントの友達登録をしてくださることが挙げられます。

ダイニー を導入しなかった場合と比較して、友達獲得のための販促イベントを必要としない点や、非常に反応率が良い点でも、クライアントの方々にご満足いただいております。

参考:下記より詳細なレポートが確認可能。

【ダイニー導入レポート】新店オープンでモバイルオーダー導入:ムゲン食堂(京都)|dinii(ダイニー)公式|note

削減ではなくホスピタリティ向上のために

なぜ現在の取り組みを始められましたか?

モバイルオーダーが生み出す新しいおもてなし。「ダイニー」が取り組む飲食店とお客様のCX向上_ホスピタリティ向上

創業者全員が飲食店でバイトをしていた経験があります。そのときに人間がやるべきところに対して注力できず、その結果ホスピタリティが低下していることに強い課題意識を抱きました。

例えば、ホールスタッフはオーダーテイク、提供、バッシング(片付け)、お会計などそもそも多くの仕事をしなければなりません。

そのような中で、お料理の提供中にお客様から呼ばれ、お待たせしている申し訳ない気持ちを抱えながら接客をしたり、料理が出来ているのに、なかなか提供に手が回らずお客様を待たせてしまったりと、お客様に対して親身なサービスをしたいのに、負担が大きくなりすぎて、サービスとはいえない状況でした。

そこで、システムに頼ることで効果がある部分はシステム化し、人がすることで満足度が高くなる、本当の意味でサービスに集中できる土壌を作るべく、取り組みを始めました。

ただ業務を削減することを目的にするのではなく、目の前のお客さんに対して、その人が求めている体験を提供できるようなお店づくりにテクノロジーを活用したいと思っています。

テクノロジーを現場に落とし込むアナログな活動を

それでは当メディアの特徴であるCXに関してお伺いします。現在どのようなCXを上げる取り組みをされていますか?

モバイルオーダーが生み出す新しいおもてなし。「ダイニー」が取り組む飲食店とお客様のCX向上_導入店の声

エンドユーザーは飲食店に訪れるお客様であり、飲食店で働くスタッフの方々です。

ご来店されるお客様に対して実現するCXは、

  1. ご自身のスマホで気軽にオーダー出来るようになっているため、誰が触ったかわからないタブレットなどを触る必要がなくなること
  2. 自分のペースでオーダーできるため、スタッフへの声のかけにくさを解消できる

ことです。

スタッフの方々に対するCXは、オーダーテイクで呼ばれるばかりではなく、他の部分でより親身なサービスが可能になることです。

また、お客様・スタッフの方々双方にとっても感染症対策になり、安心してご利用いただけます。

これらのCXを向上させるために、お客様が面倒にならないように使いやすいUIを実現するとともに、カスタマーサクセスとして、以下のことを大切にしています。

いきなり新しいシステムを導入するわけなので、必ず不安な部分・今までと異なり上手く行かない部分は存在します。

全てを解消できるわけではありませんが、導入直後からでも高いCXを実現するために、スタッフの方を対象とした、お客様のオーダーまでの流れの体験や、実際のご案内を想定した練習会を開いています。

また、クライアントの方々と相談を重ねて、お客様用マニュアルの準備やお客様が頼みたくなるメニュー画面を構成しています。

飲食店の方々が目指す世界観をサポートする

今後どのような取り組みをしていきたいですか?

飲食店がサービス業として、関わる全ての人が幸せになれるような世界に出来るようにしていきたいと考えています!!

例えば、

  • 取れたデータをもとにお客様画面上で自動的にオススメが表示される機能
  • お客様の情報をスタッフの方にも把握可能にし、接客に役立てて頂く機能
  • 接客が良かったスタッフの方に対する投げ銭(お礼)機能

なども出来たら面白いですね。

投げ銭機能は海外のチップ制を想像していただければ分かりやすいかと思います。

スタッフの方が手応えを感じながらエンドユーザーの方々へのサービスに注力できるようにすることで、スタッフの方の定着率向上や、エンドユーザーの方々によりご満足いただける世界観作りに役立つご提案ができればと考えています。

そして、全体を通じて、ツールを使った良さが、来店者に跳ね返ってくることが一番いいですね。最終的に飲食店に関わる全ての人々がハッピーになれる仕組みを提供したいと思っています。

「全員」がハッピーな新しい飲食業界を作っていく

それでは最後に、勝藤様のダイニーの事業を通じて実現したい想いを、お聞かせください。

モバイルオーダーが生み出す新しいおもてなし。「ダイニー」が取り組む飲食店とお客様のCX向上_インタビュー風景

飲食店ならではの体験価値を生み出せるようなものでファンを作り、飲食店スタッフもお客さんも含めてハッピーになれるように少しでも力になれれば嬉しいです。

来店されるお客様だけでなく、飲食店で働くスタッフの方々の満足度の向上にも貢献し、「飲食店で働きたい!」「飲食店で働くのは楽しい!」と誰もが感じる未来を作っていきたいと思っています。

飲食の利益率もどんどん伸ばし、利益の出る事業にして行ければとも思いますね。

また、飲食はインフラであり、エンタメだと思っているので、人々にとってはなくてはならないものだと考えています。

現在、新型コロナウィルスの影響などもあり業界的にも厳しく、これからの未来が変わるような状況になっているからこそ、新しい飲食業界を飲食店の皆様と共創していきたいです。

編集後記

効率化をして人員削減、コスト削減というイメージのあるモバイルオーダーにおいて、人がやるべきことに集中できるためのツールとして捉えて開発、運用をされていることがとても印象的でした。

ITの力を過信しすぎず、現場のことを理解してアナログとデジタルをうまく組み合わせた取り組みがあるからこそ、多くの企業からの信頼が得られているのだと思います。

その根底には、飲食店と来店されるお客様それぞれに対するCXが考えられており、今度の取り組みも楽しみなものばかりです。

勝藤様、お忙しい中インタビューにご協力いただきありがとうございました。

 

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