データ分析ツール(BIツール)10選徹底比較!導入事例と合わせて詳しく解説!

現代のビジネスシーンにおいて、データを扱うことはもはや必要不可欠。
では、ただの数字の集まりであるデータをどのように扱うことができれば、実際のアクションや意思決定に役立つのでしょうか?
本記事では、データ分析の簡単な説明から実際に現場でどのように分析が行われているのかまで、詳しく解説していきます。
データ分析の概要/目的/ステップ
概要
データは数字の集まり、分析は数字を集め、直感的に理解しやすい形に成形すること
読者の皆様は、「データ」という単語を聞いてどういうものを想像するでしょうか?
1日の平均気温や日経平均株価、半期の売り上げなど、私たちの身の回りにデータは多数存在しています。
では、このデータを「分析する」というのはどういうことでしょうか。
先程の平均気温を例に見てみましょう。

ここに、東京の2020年の気温のデータがあります。
このままの、数字が羅列されている形では少しわかりづらく感じます。
そこで、これを視認性の良い形に直してみます。

※気象庁HP:過去の気象データ検索 より引用
こちらは、先程の表の値を折れ線グラフに直したものです。
平均気温と最低/最高気温の間にはある一定の関係があることや、年の初めは気温が低く、6月あたりから気温が上がり、年の終わりにはまた下がっていくなど、気温に関する情報が一気に見やすくなりました。
このように、物事を細かく分けてその性質を明らかにすることを「分析する」と表します。
では、ビジネスシーンにおいてはどのように使われているのでしょうか?
ビジネスシーンにおいては戦略の客観的な根拠や仮説検証として活用
ビジネスシーンにおいてデータ分析は、戦略の客観的な根拠や仮説検証の材料として活用されています。
たとえば、20代前半の女性をターゲットにするとします。
20代前半の女性とひと口に言っても、大学生と社会人では使えるお金が大きく異なるでしょう。
また、社会人の中でも、アウトドアな趣味を持つ人もいれば、内向的であまり外に出ない人もいるなど、趣味嗜好や生活パターンも人によってそれぞれ。
単に「20代前半の女性」をターゲットとするだけでは、顧客のニーズは把握できません。
顧客のデータを分析し、ニーズをより正確に把握することで、より大きな成果をあげられるでしょう。
目的
データ分析の主な目的は以下の2つです。
より批判的な現状分析、未来予想
データを活用することで、より客観的に現状を分析することができます。
社内に点在するデータをまとめることができれば、見逃していた問題点や、新たなビジネスチャンスにも気づけるかもしれません。
また、複数のデータを関連づけることで、ユーザーのログイン率や、解約率などの未来の予測が可能になります。
組織全体での意思決定のスピードの上昇
会社という組織にはさまざまな立場の人間が存在し、皆それぞれの判断基準を持っています。
データを分析、活用できる体制が整っていれば、必要なデータがすぐに手に入り、客観的な根拠をもとにした意思決定をすぐに行うことができるでしょう。
新規の事業だけでなく、既存の事業の効果検証、改善施策にもデータ分析にもとづいた素早い意思決定は効果を表します。
データ分析の4つのステップ
①データ分析の目的を定める
まずは、検証したい仮説を立案しましょう。
分析するにあたって、軸を明確にし、分析することで明らかにしたいものを明確にすることがデータ分析のはじめの一歩です。
データ分析で一番大事なステップと言えるでしょう。
イシューを明確にし、効果的な分析を目指しましょう。
②目的に応じた分析手法の選定
目的が定まったら、必要なデータの種類も自ずと見えてきます。
この必要なデータの種類に合わせて分析手法を決定します。
分析手法に関してはこちらの記事に詳しく掲載されているので、ぜひご覧ください。
③分析を実施
実際に分析を行います。
ここで、目的を見失わないよう意識しながら分析を行います。
自社のデータサイエンティストが行うことが望ましいですが、データ分析ツールを導入することで、簡単に行うことも可能です。
④分析結果を解析、当初の目的/仮説と照合
得られた結果を元に意思決定を行います。
実際には、ここで欲しいデータが得られないことも多々あるため、仮説を適宜、修正することもあります。
ここまでは簡単にデータ分析について説明してきました。
もっと詳しく知りたい方は以下の記事も参考にしてください。
次項からはデータ分析のツールを紹介していきます。
ツールの比較①DMP系
主に、匿名化された3rd partyデータを扱い、広告配信の精度上昇やサイト改善に役立てることができるDMPについて紹介します。
AudienceOne

- 料金:要問い合わせ
- 導入企業:900社以上
主要機能
AudienceOne®は、月間で1億を超えるデバイスのIDや、4.8億UBなどといった膨大なデータを保有し、そのデータを解析して高精度な3rdパーティデータを生成/提供する国内最大級のDMPです。
また、既存ツールとの連携も幅広く、AudienceOne®のAPIを自社サイトやアプリに導入することで、プライベートDMPの働きもこなすことができます
IM-DMP

- 料金:要問い合わせ
- 導入企業:不明
主要機能
IM -DMPは、先述したAudienceOne®に並ぶ約4.7億UBのデータを扱う国内最大級のDMPです。
性別や年齢、年収、職業といったデモグラフィックデータに加えて、閲覧していたサイトのキーワードをユニークブラウザ単位で紐付けたり、アクセス元のIPアドレスから推計される通信環境データを保有したりとそのデータの幅広さにも定評があります。
juicer

- 料金:無料
- 導入企業:企業数は不明
導入サイト数は40,000サイト以上
主要機能
Juicerは顧客分析の中でも、とくにペルソナ生成に強みを持つにDMPです。
ペルソナの自動生成やNPS計測、ダッシュボード機能など、標準的な顧客分析ツールに備わっている基本機能を無料で使える点は非常に大きなメリットです。
ツールの比較②CDP系
CDPは先程のDMPと対照に1st party dataを中心に扱い、CRMやDMPを補助する役割を担います。
そんなCDPを4つ紹介していきます。
KiZUKAI

- 料金:要問い合わせ
- 導入企業:サブスクリプション事業者を中心に多数
主要機能
KiZUKAIはサブスクリプション事業者を主な対象としたCDPです。
「顧客ロイヤリティの向上」をゴールに設定し、顧客データ分析のあらゆる課題を解決します。
主な機能は以下の通りです。
-解約リスクの自動算出
AIがユーザーごとの解約リスクを自動算出
-予測分析の算出
アップセル可能性や有料会員化など、任意の軸で予測分析が可能
-カスタマーヘルススコア
任意に定めた条件で顧客をスコアリング
-ターゲティング
解約リスクの高い顧客などを自動でリストアップ
-定点観測・アラート
定めたKPIに当てはまるユーザーを自動収集し、担当者に知らせる
-データ連携
DB連携やAPI連携により、顧客データを一元管理

また、KiZUKAIでは顧客分析だけでなく、社内の課題を分析し、解決した事例などもあり。
こちらもあわせてご覧ください。

潜在化した課題を分析し解決した事例
b→dash

- 料金:要問い合わせ
- 導入企業:業種や企業規模を問わず約500社
b→dashのHPに導入事例に関する豊富な資料が掲載されています。
ご興味を持った方はぜひこちらも合わせてご覧ください。
主要機能
b→dashは、
- ノーコードで誰でも使えること
- さまざまな機能がAll in oneパッケージされていること
の2点を重視しています。
そのため、CDPとして搭載してほしい機能はもちろんのこと、MAツールや、CRMのような働きもすることができます。

上の画像はb→dashの主な機能を図にまとめたものです。
その機能の幅広さがひと目でお分かりいただけるかと思います。
KARTE

- 料金:要問い合わせ
- 導入企業:2017年時点で1430社を超える
下記リンクに画像に示した業種・業界ごとの事例が多数掲載されているのでぜひご確認ください。

※参考:https://store.karte.io/cases/
主要機能
KARTEは自身のことを「CXプラットフォーム」と表現しており、CX(顧客体験)の価値を高めることで、顧客の⽬線から顧客中⼼の体験を創ることをゴールとしています。
そのプロセスは、点在している顧客データを収集し、管理しながら、サイトの構成要素をノーコードで直感的に管理・更新・評価できるサイト管理システムを提供することです。
そのため、主な機能は、
- 顧客データをKARTE上に蓄積する機能
- 蓄積されたデータを抽出/加工する機能
- 洗い出されたデータを活用する機能
の3つに分けられます。
詳しいお話を聞きたい方は、ぜひサイトをご覧ください。
TreasureData

- 料金:要問い合わせ
- 導入企業:大企業を中心に400社以上
主要機能
TreasureDataは今回、紹介するCDPの中で、もっとも規模の大きな企業向けのCDPになります。
下の画像はTreasureDataによる、顧客データの収集から活用までを示した図です。
こちらの図からもわかるように、機能が豊富なことはもちろん、その一つひとつが洗練された製品のため、より精緻で優れた顧客データの収集/活用を実現します。

ツールの比較③BIツール系
BI(Business Intelligence)ツールとは、他のシステムで蓄積されたデータを可視化することに特化したツールです。
ここでは代表的なBIツールを3つ紹介していきます。
tableau

- 料金:年額課金型のサブスクリプション形態。価格は18,000/年~
- 導入企業:全世界で70,000社以上
主要機能
Tableau(タブロー)は言わずと知れた世界でもトップクラスのBIツールです。
ドラッグ&ドロップ操作を主体とした直観的で簡単なUIや、グラフや地図連携を含む多彩な表現から、ツールをほとんど使ったことのない人でもデータを可視化することができます。
さらにExcel、CSVファイルはもちろん、Oracle Database、Microsoft SQL Server、Amazon Redshiftなどのデータベース、クラウドサービスまで、数百の幅広いデータソースに対応していることも大きな魅力です。
MotionBoard

- 料金:クラウドサービスは月額30,000円から
- 導入企業:業種を問わず2,000社以上
主要機能
MotionBoardは基本的なBIツールに必要な機能はもちろん、「データを集約・可視化、アクションにつなげるBIダッシュボード」というコピーの通り、ネクストアクションにつなげることが非常に得意なBIツールです。
また、オンプレミス版とクラウド版の2つの製品があります。
経営者層から現場まで、全社的に同じデータを共有して活用できる点ではオンプレミス版が非常に有用です。
まずはスモールスタートしてみたいちう場合では、クラウド版がマッチするかと思われます。
顧客の状況に柔軟に対応できることもMotionBoardの魅力のひとつでしょう。
Actionista!

- 料金:要問い合わせ
- 導入企業:国内で500社以上
主要機能
Actionista!は、純国産のBIツールで、日本の企業が必要とする分析が、簡単な操作で作成・共有できるように構築されています。
また、1つのライセンスで全社・全部署が利用でき、部署ごとの細かなニーズに応じたさまざまな分析に対応できる抜群のコストパフォーマンスが評価されています。
用途に合わせたツールの選定を
便利なデータ分析ツールが数多く提供されています。
データ分析、加工は、人が行うよりもツールを用いる方が導入も運用もスムーズです。
しかし、分析ツールはあくまでツールであり、考えなしにただ導入しても思うような効果は得られません。
用途・目的をしっかりと定めて運用しましょう!
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